【片流れ屋根】豊中市 屋根の修理・雨漏り専門店ミスタールーフ屋根博士による屋根に関するうんちく③
2022.12.20 (Tue) 更新
助手の織田
豊中市のみなさまこんにちは!
屋根の修理・雨漏りを専門としておりますミスタールーフです。
今回は屋根博士に片流れ屋根に関するうんちく傾けてもらいたいと思います!
それでは、屋根博士よろしくお願いいたします
屋根博士
豊中市のみなさま、こんにちは!
屋根博士じゃ!
今回は片流れ屋根について説明していきたいと思う!
まず、以下の図を見ていただきたい。
「屋根に関する参考資料」(屋根工事|杉並区の雨漏り修理 荻田建築板金工業所 (biglobe.ne.jp))から引用
片流れ屋根とは、一方向のみに傾いている屋根のことじゃ。
以前に説明したように日本においては、切妻、寄棟の二種類の屋根が多く見受けられるのじゃが、近年この片流れ屋根も多くなってきておるのじゃ。
その理由を以下に話していこうかの。
まず、太陽光パネルとの関係で増えてきておる。片流れ屋根はその形状から太陽光パネルを設置しやすく、特に南向きの片流れ屋根じゃと太陽光発電の能力を最大限に発揮できるようになるのじゃ。
世界の動向もみてもそうじゃが、2016年に国内ハウスメーカーがこぞってZEH(ゼッチ)を取り入れた住宅を発表したことで片流れ屋根も注目されてきたのじゃ。
ZEHとは、net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略称であり、エネルギー収支をゼロ以下にする住宅のことじゃ。
要するに「使う」-「省エネ」+「創エネ」=エネルギー収支0を目指すものである。
太陽光は上記式の「創エネ」部分に該当し、エネルギーを創るための発電システムじゃのう。
こちらについては少し長くなってしまうので、詳しくどこかの機会で話すとしようかの。
話を戻すが、このZEHの連動しつつ片流れ屋根が新築で多く建てられてきたということじゃ。
続いて、片流れ屋根にすることで新築時のコスト削減に繋がるのじゃ。
切妻屋根や寄棟屋根と違って片流れ屋根は、小屋裏スペースがあまりなく、その分材木などが削減できる。また、屋根も片側にしかついていないので、軒樋なども一方向のみに設置するだけで良いのじゃ。
建築資材および人工が削減されそれがコスト削減に繋がるのぉ。
そして最後に、デザイン性が挙げられ、そのシンプルさゆえに外壁などでデザインを楽しむこともできる。
助手の織田
環境にもコストにも優しい!その上オシャレな外観になるなんて、片流れ屋根はなんと素晴らしいのでしょうか!!
屋根博士
うむ、確かに素晴らしいお家じゃが、やはりそれなりにデメリットも含んであることを忘れてはならんぞ。
助手の織田
はい、屋根博士。以前より屋根の形状について勉強しましたので、何となく察しがつきます!!雨との闘いですよね!
屋根博士
フォフォフォ、さすがワシの助手じゃの察しが良いのぉ。
まさしく雨との闘いとも言えるのぉ。
それでは、詳しくみていこうかの。
片流れ屋根には「けらば」と呼ばれる、雨樋がついていない部分があるんじゃ。けらばの構造上、屋根と雨水が流れる水切りの接合部に段差や隙間が生まれてしまうのじゃ。
この部分には年月が経つと土や枯れ葉などゴミが蓄積されてしまうんじゃ。
これが詰まりの原因となっていき、雨水が軒へスムーズに流れなくなるんじゃのぉ。
そして、流れにくくなった雨水が釘などを伝わって室内に侵入し、雨漏りが発生してしまうのじゃ。
片流れ屋根の場合、けらばが他の屋根に比べて2倍の長さとなり、雨水も2倍の量が流れるんじゃ。
結果として、けらばからの雨漏りのリスクが切妻屋根などに比べると2倍となるんじゃ。
続いて、壁面の問題じゃ。
片流れ屋根は上の図でもみたように片側にのみ屋根がついている構造なので、もう一方は、ほとんどが壁面となっている。
紫外線のダメージを直接受けたり、横殴りの雨の際は壁面へのダメージが他の屋根と比較して大きいのじゃ。
最後に換気の問題じゃ。
切妻屋根の場合などは両側に屋根が付いておりそのどちら側にも換気口をつけ、風通しをよくしておるんじゃ。
しかし、片流れの場合は、名前、形状の通り片側にしか屋根がなく、換気口も片側にしか付けることしかできなくなり他の屋根の形状に比べてて換気機能が劣ってしまうんじゃ。
換気が上手くいかなければ、屋根に湿気がたまってしまい、下地の垂木や野地板などの材木を痛めてしまう可能性が上がってしまう。
このようにデメリットをみていくと、片流れ屋根は、他の屋根材と比べ、早い段階でメンテナンス行わなければいけないことが判明するのぉ。逆に言うと、早め早めにメンテナンスを行うことで雨漏りも防げ、外壁などの劣化も防ぐことが可能ということじゃの。
以上のことをみていくと片流れ屋根にもメリット・デメリットがありデメリットと上手に付き合ってさえいけば、環境に優しいスタイリッシュなお家に快適に住むことができるんじゃ!
助手の織田
屋根博士、今回もありがとうございました。
次回は、モダンな片流れ屋根とは一転して、伝統的な入母屋屋根についてうんちく頂きたいと思います。
豊中市の屋根の修理、屋根の葺き替え、雨漏りのご相談はミスタールーフまで!